2005年05月13日

ドクター・スースの絵本

 "Cat in the Hat", "Yertle the Turtle", "Gertrude McFuzz", "The Big Brag", "How the Grinch Stole Christmas!", "Horton Hears a Who!"。以上が、ここ数週間でウルフが「読み聞かせ」をしてくれたお話である。みな、Dr. Seussの絵&お話。

 出てくるキャラクターが見得張りだったり、我が儘だったり、すねていたり、意地悪だったりするのがヨイと思う。古典として知られ、Dr. Seussを有名にした代表作 "Cat in the Hat"は、言ってみれば植木等タイプか。「お呼びでない? こりゃまた失礼しました」と台詞を加えてもばっちり合う。

 "Horton Hears a Who!"は、私の個人的なお気に入りだ。ゾウのホートンくんは、他の話の主人公とは違って、とっても心の温かいゾウ。周囲にいじめられ、馬鹿にされ、ついには柵に入れられそうになっても、彼の鋭い耳だけが聞く事のできる「小さな塵の上に住んでいる村の人たち」を守るために奮闘する。そのひたすらな姿がとてもいじらしい(イラストも可愛い)。ホートンの言葉もいい。 "A person's a person, no matter how small."と、地上で一番大きな動物のホートン君が言い、そしてその仲間を守り通すのである。Dr. Seussの本はいろいろなレベルで読む事が可能だが、この大切なメッセージの込められているお話が、楽しく愉快で、教育的な匂いのないところが傑作たる由縁だと思う。日本でも人気の「にじいろのさかな」(マーカス・フィスター)は、絵は魅力的だけどお話があまりにストレートに教育的だと思っていたが、Dr. Seussを読んで、その思いを新たにした。

 Dr. Seussの作品全般について言えること。私は日本語訳は全然読んでいないが、いや、これは訳すのが難しい作品だ。ありとあらゆるところに言葉の遊び、押韻があって、それがナンセンスを生み出す土壌にもなっている。日本語化が難しいためか、これだけの英語版大ベストセラーでありながら、アマゾンを見てみても殆ど訳出作品が出版されていないか、絶版になっている。私が思うに、この日本語化には思いっきりの遊びが必要だ。原作に忠実に訳していたら、つまらなくなってしまう。イギリスの大カルトコメディ『モンティパイソン』が70年代に東京12チャンネルで放送されていたとき、モンティマニアの田口重雄氏監修、納谷悟朗・山田康雄・広川太一郎・青野武・飯塚昭三による吹き替えは、原作とどーんとかけ離れたところもあるすごい台本になっていたが、とにかく腹の皮が裂けそうに面白かった。ドクター・スースの日本語版も、いとうせいこうさんとか、宮沢章夫さんとか、ケラさんとか、故中島らもさん(!)に訳してもらうのが正解じゃないかな。

 期限が来てしまったので、図書館に本を返さなくてはならない。日本語の絵本が手に入らないことは大変残念だが、そのかわりに、洋書の絵本がたくさん読めるのは嬉しい。子供が生まれたら、一緒に読みたいと思う。
posted by うずめ at 05:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 絵本いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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